正負の数のつまづき:絶対値は理解できていますか?
娘は数学がイマイチです。中学1年生なのでさして難しくはないのですが、なかなか普通の説明では理解できません。
数学のセンスがないといえばそれまでなのですが、なんとか苦手を克服させたいと頑張っています。(以下低レベルなお話です。)
最近のつまづきポイント。
マイナスの計算は意外とスムーズに理解しました。
$$1-9=-8$$
$$-7+3=-4$$
こういう計算はできます。
しかし、
$$0.1-0.9=$$
になるとできません。
論理的に考えられてないのでしょう。応用できないのです。
\(0.1\)は右方向に進む正の数\(→\)
\(-0.9\)は左方向に進む負の数\(\longleftarrow\)
という基本を持ち出して数直線で考えさせると理解は進みましたが
$$0.1-0.9=0.8$$
という答えを出してきました(・・?)
\(1-9=-8\)は解るのに、何故解けないのか?
式が複雑になると、頭の働きが悪くなるのでしょうか。
教科書では
$$\begin{eqnarray}
0.1-0.9&=&-(0.9-0.1)\\
&=&-0.8
\end{eqnarray}$$
と解きますが、これを教えるとパニックになり
$$0.1-0.9=-(-0.9-0.1)$$
とか書いてしまいました。
差を取るには0.9の符号は取らなくてはいけませんが、その判断がすぐにできないのです。
一度に2個、3個の指示を守るのが苦手なのかもしれません。
…そういえば幼稚園の頃から沢山の指示を覚えることが苦手でしたね…。ドッヂボールのルールが覚えられなかったり。
途中式を書かせる
少数や分数の加法、減法をマスターするためには途中式は避けられないのかな、と思いました。
$$0.1-0.9$$
$$\frac{1}{2}-\frac{1}{3}$$
といったイメージしにくい数値でも途中式を書けば論理的に答えを導き出せます。
しかし途中式をマスターするには問題があります。
- 手順が複雑
- 見た目が複雑
どちらも数学の苦手な子には大きな問題です。幸い、教科書では途中式のやり方を分かりやすく説明していました。
- まずは符号を決める。
- それから絶対値を求める
手順はたった2つです。これを、言い聞かせて手順は覚えましたが、難所はもう一つあります。
絶対値を理解できているか?教科書では少ししか出てこない絶対値。これが分かっていないと途中式は書けません。
絶対値を理解させる
絶対値の計算にはいろんなパターンがあります。
絶対値は差になるパターン
$$0.1-0.9=-(0.9-0.1)$$
$$-0.1+0.7=+(0.7-0.1)$$
絶対値は和になるパターン
$$-5-0.4=-(5+0.4)$$
$$+5+0.4=+(5+0.4)$$
符号が同じか違うかで決まるだけですが、絶対値が差になる場合、数値の大きい数から小さい数を引かなければならないので
$$0.1-0.9=-(0.1-0.9)$$
とならないように注意が必要です。
落とし穴が多い途中式ですが、よつばは学校でしっかり絶対値を教わったこともあり、なんとか途中式が書けるようになりました。
結局、先取させるときにしっかり絶対値を教えてなかったから、途中式が書けなかったのかもしれません。
教科書では絶対値はさらっとしか扱っていません。問題集などでしっかり補うしかないですね。絶対値の理解がしっかりしていれば、途中式で迷わなくなりました。