いまだからいえる高校受験:塾なしは無理なのか?はたまた通塾は無駄なのか?

最終更新日

我が家の高校受験はこんな感じでした↓

上位の高校に入らせたいけど通塾どうしよう?

悩んでいる方がいましたら、役に立つか分かりませんが、我が家の今になって思う、塾なしと通塾について書いてみます。


塾なしのハードル

我が家は結局通塾しましたが、塾なし高校受験は不可能ではありません。かといって他人の塾なし受験を単純にまねすることは危険です。塾なしには様々なハードルが存在し、そのハードルの高さは地域差や個人差が大きいと感じたからです。

例えば、塾なし高校受験に向いている地域とは、

  • 入試の内申点比率が高い
  • 入試に独自試験がない(難関校に向けて作られた問題ではない)、もしくは問題に難問が少ない

塾なしに向いている人とは、

  • 目標が妥当(志望校が現状の能力に見合っている)
  • 苦手科目がない(自学できる)
  • 勉強時間が多い(自立している)
  • 数学が得意(独学が容易)

といったところです。

我が家は途中で塾なしを諦めました。地域のハードルはあまり感じませんでしたが、個人の能力はすべての項目が越えられないハードルになっていました。

数学が得意という項目は特に私立受験では圧倒的に有利であると感じました。首都圏私立の数学の問題は難しく市販の問題集や過去問で対応できるものではありません。近頃の公立高校の問題も難しいのですが、簡単な基本問題もあるので上位高校を目指している子なら半分はとれます。しかし私立高校では2割、3割しか解けない学校もあるのです。

「え、目指している公立高校よりも偏差値低いのにこんなに難しいの?」

というくらい難しいです。大学付属で言えば、日大付属はなんとか塾なしでも解けるレベルでしたが、専修レベルでかなり難しいです。それでも数学が得意な子ならある程度対応できるようです。

しかし、よつばは通塾してC付属やK女の数学もまあまあ解けるようになったので(といっても合格点には届かないのですが)、通塾の効果は高いと思いました。


短期間通塾の落とし穴

我が家は費用や部活との兼ね合いを考えて高3の7月から通塾しました。いろいろメリットデメリット考えての通塾期間なので今更後悔も言えないのですが、想定外のデメリットもありました。それは

  • 半年くらいでは偏差値は上がらない
  • 塾との信頼関係を築く期間がもう少し必要だった

ということです。

偏差値を上げたくて通塾したのに、偏差値を上げることができなかったのは時間の問題でした。そもそも出願先を決定するのは12~1月、それまでに模試の成績を上げて安定させる必要があります。

我が家の場合は半年ありましたが、それでは足りませんでした。理想は9月の模試で目標校の偏差値を出すことですが、それには最低あと3カ月は必要でした。

また、講師との信頼関係を築く期間も少なく、頼りたくても頼れなかったり…お互い探り合いだった気がします。後になって担任よりも●●先生の方が信頼できる…と分かったり、なかなか講師でも情報格差や能力格差もあるようなので保護者側の見極めも必要だなと思いました。


入塾に最適な時期とは

お金や部活、習い事等のことを考えると、我が家はどう考えても1年未満の通塾しかできなかったのですが、それを抜きにして考えてみて思う理想の入塾時期は、

内申点もしくは定期テストが安定して採れるようになってから

です。公立高校志望の場合は内申点は無視できません。私立難関高校志望の場合でも公立高校が滑り止めとなる人も多いので内申点はあって困るものではありません。

幸いよつばの中学校では内申点はほぼほぼ定期テストの点数に比例していて、思うように内申点が取れないと悩むこともありませんでした。

内申点が思うようにとれない場合でも、定期テストの点数が安定して採れることは大切だと思われます。特に集団塾に行かせるならば、最低限の能力が必要だからです。

よく、塾に行っても成績が上がらない理由に

「集団塾はアウトプットがなく、インプット中心になりがち」

と聞きますが、実際に通わせてみると、宿題でアウトプットさせたり、授業中に演習させることも多いようでした。

通塾で成績が上がらないのは、演習不足よりも授業のレベルに問題があるのではないかと思いました。というのもレベルがあっていれば授業内で十分吸収できるからです。レベルが高いと消化不良となり、成績は上がりません。

ようするに集団塾ではある程度、定期テストが採れる子の方が効果が高いです。定期テストで点数が採れない子は暗記が苦手なことも多いので、家庭で暗記の方法を教えてあげたり、サポートしてあげる方が効果は高いです。


とりあえず塾は成功するのか?

塾の成功ストーリーは読んでいますか?

うちの子にもこんな未来があるのかしら?とキラキラとみえるストーリーの1つにとあるエピソードがありました。

中1から通塾していたAさん。ずっとやる気もなくとりあえず通塾していたのだが、中3夏にとある公立難関校に興味を持ち、そこから内申点と偏差値を上げ、見事難関公立高校に合格した、というものでした。

最初に読んだ頃は、「とりあえず通塾」と環境を整えられるご家庭を羨ましく思いました。あと本気になるだけで成績が上がるなんてきっと親御さんも高学歴よね…と(どんだけひねくれているんだ私。)

子どもが本気になったときに、遅くならないように環境を整えてあげる、そのために親主導で通塾させる

一見、なんの問題もないようですが、実際によつばの塾ではとりあえず通塾させられている子は多かったのですが、成功体験になることは本当に少ないと感じました。中3の夏になっても特に志望校もなく、本気を出しきれずにそこそこ校に決めてしまう子が多かったのです。

長期間通塾しており、能力も高い子なので、難関私立に入学しなくてもその能力は失われるわけではないのですが、なんだか勿体ない気もしました。とにかく環境よりも本人の意思がないと難関といわれる学校には受からないのだな、と思いました。


塾の費用対効果とは?

私は、通塾するまでは、

結果が出ない(志望校に合格しない)なら通塾は無駄だ

と思っていました。しかし、能力があるのに難関校にチャレンジしなかった塾仲間や、よつばの高校での学習状況を見てその考えは変わりました。

通塾の効果は志望校の合否ではなく、能力が身に付いたかどうかなのです。

つまり、志望校に見事合格しても、出るところだけの丸暗記学習や、その場しのぎの英語の文法指導を受けていたなら、通塾の効果は低いといっても過言ではありません。特に高校受験は最終学歴ではないのです。大学受験につながる能力が習得できていなければ無駄な出費です。逆に、第一志望に残念になっても身に付いた学習能力は誰かに奪われるものではない能力として残ります。つまり、無駄な出費ではないのです。

よつばは、高校に入っても塾で学んだことは役に立っているようです。高校でも通塾していますが、英語に関しては中学の時の塾の先生から学んだことの方が役に立っているようです。

「あ、ここT先生に教わったんだよね。」

と未だに中学の時のT先生の話題が週1回以上出てきます💦

また、数学も図形問題は高校レベルまでやっていたようで、頭に入り易かったようです。

当たり前ですが、学ぶために通塾していたんですよね、もちろん合格が伴う方が良いのだけれど、学びの質も高ければ通塾は成功なのです。




ここまで、書いてしまうと、通塾派の意見になってしまいましたが、費用面のことがネックになっているならば、費用を極限まで抑えることもありかと思います。

ただ、大学受験のためにはある程度のレベルのある高校に入ることも大切かと思います。ちょうど同意見の動画があったので貼っておきます。

以上でした🍀お読みいただきありがとうございました。

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