高校受験・中3春の模試はどこを見る?

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中3の6月。いろいろな模試が返却されて思うこといろいろ。

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たかが模試、されど模試?

本番とは内容も違うだろうし、春時点では中3の未修範囲が多くあります。そもそも模試で一体何が分かるというのでしょう?

春夏ころの模試ってどうみればよいの?

春の段階で成績が良くても「まだ春だしなあ」と思ってしまうけど、それでは何のために受けたか解らなくなります。模試で仕上がりを確認をしたいのに..。そうです、模試は仕上がりの確認をするものなのです。

主要三科目に注目してみる

現在どのくらい仕上がっているのか?それを判定できるのが模試ですが、特に注目したいのが「国語、数学、英語」の主要三教科の偏差値です。三教科の偏差値は大きく下がることはあっても上げることは難しいと思われます。なぜならば主要三教科の偏差値は上昇の余地が少ないからです。

4月時点の試験内容はまだまだ簡単です。これから中3の範囲も加わり難易度は増すばかりです。国語は範囲はあまり関係ありませんが、これもやるだけ偏差値が上がる教科ではありません。

では理社はどうでしょう?

「4月の模試の理社が悪かったよ。やっぱり志望校変更した方がいいかな。」

と子どもに言われたら、どう返しますか?

「大丈夫。理社は追い込みがきくから。そもそも理社はまだちゃんと復習できてなかったでしょ。伸びしろ大だよ。」

というのではないでしょうか。

そうです、4月現在の理社の成績が悪い人はそのうち勉強して追い上げてくるでしょう。春夏の理社の偏差値が高いからといって安心できません。

そもそも入試科目の5教科それぞれ必要となる学習量は違います。公立入試で80点が取れるレベルを到達点とすると

数学 > 英語 > 国語 > 理科 > 社会

仕上がりにかかる時間はざっとこの順かなと思います。(中1からの総時間です)

試験の難易度は県によって違うのであくまで一例です。

数学、英語、国語は積み重ねの教科なので中3からの大逆転は難しいです。昔は英語は中学から始める科目なので範囲が狭く簡単な教科でした。最近では上位高校狙いとなると問題の難易度が高かったり、英検取得のために先取りする人もいるので英語の勉強時間は多めになります。数学も最近は本当に難しいです。20年前の私の時代の高校受験ではこれほどではなかった気がします。

よって春夏に注目すべき偏差値は主要三教科の偏差値です。この時期の3教科の偏差値に合わせて志望校を決めると波乱はないでしょう。理社はコスパがよい科目ともいえるのでこの時期の成績は志望校判定の目安にはなりません。

理社の成績は仕上がりの確認になる

さきほど理社はコスパのよい科目で後からみんな追い上げてくると言いましたが、

だったら、理社の模試は何の参考にもならないの?

ということではありません。模試にはたいてい出題範囲が設定されています。その範囲に合わせて学習を進めることで仕上がりの確認ができます

塾の模試であればHPに記載されていたりするので確認しておきましょう。復習のスケジュールを出題範囲に合わせれば無駄なく仕上がりの確認ができます。

志望校判定よりも各教科の偏差値をみる

試験には運もあります。得意な分野が出てたとか、得意科目の難易度が高くて良かったとか。その年によって難化したり、易化したり、傾向が変わってしまうこともしばしばです。模試はあくまでも模試、予行練習なのです。

でもそんな運、不運があるなら模試の意味ってなんなのでしょうか。偏差値での志望校判定に意味はあるのでしょうか?B判定で落ちた、C判定で受かったという人がでるのはなぜなのでしょうか。また確実に信頼できる目安はないのでしょうか。

志望校判定と偏差値

志望校判定は5教科の合計偏差値で行われます。この合計偏差値は合計点の偏差値であり、各教科の偏差値の平均ではありません。つまり、個々の教科の難易度は反映されていないのです。そこが実際とのずれが出てくる部分だと思われます。本番の試験と難易度が違ってきた場合、大きく順位がずれてくる子が出てくるからです。

例えば偏差値62の高校を志望している二人の生徒がいます。模試の成績は以下の通りです。

模試

A香さん 
素点: 5科400点  英語80、数学80、国語80、理科80、社会80
偏差値: 5科60

B太くん
素点: 5科400点  英語80、数学95、国語65、理科80、社会80
偏差値: 5科60

二人とも5科の偏差値が同じなので同じ合格判定となりますが、どちらが受かる確率が高いと思いますか?

教科に偏りがないA香さんでしょう。なぜなら平均的にできる子の方が問題傾向に左右されにくいからです。入試の傾向が変わることは多々あります。B太くんの場合は、数学易化し、国語が難化したらはアウトです。

最悪なシナリオを考えてみると…極端な例ですが

入試本番

A香さん 素点: 5科400点  英語80、数学90、国語70、理科80、社会80

B太くん 素点: 5科395点  英語80、数学100、国語55、理科80、社会80

易化した科目+10点、難化した科目-10点と仮定してみました。しかし、B太くんは95点に+10点を足すと100を超えてしまうので+5点が限界です。100点になったところでたったの5点アップにしかならないのです。もし、この年の合格最低点が400点だった場合、A香さんは合格、B太くんは不合格となります。

もちろんその逆のシナリオの場合、国語が易化して、数学が難化した場合はB太くんは余裕で合格できるでしょう。しかしA香さんもやっぱり合格できるでしょう。

あくまでも確率ですが高得点勝負の入試では平均的な成績の子が有利になります。よって確実に合格するには教科毎の偏差値をチェックすべしです。志望校の合格偏差値をクリアしていなければ、しっかり補強しなくてはなりません。中3までに苦手教科を潰しておくことが理想的です。

学校の実力テストは手を抜かない

中3になると学校で実施される実力テストの回数が増えます。このテスト、地域にもよるかもしれませんが、塾などの外部模試に比べると情報が本当に少ないです。

  • 偏差値なし
  • 順位なし
  • 志望校判定なし
  • 難易度が低い or 不明

とまあ、参考になることが少ないので、つい対策を怠っていませんか?

先生は実力テストの結果を見ている!

しかしこの実力テストは役に立たないと手を抜いては損です。なぜならば学校の先生の目安となるのがこの「実力テスト」だからです。学校の先生も内申点が実力でないことは重々承知しています。生徒の志望校が無謀校なのか安全校なのかを判定する材料として実力テストは用いられているようなのです。

親としては面談で先生に一番言われたくない言葉は

「志望校のレベルを下げませんか?」

ではないでしょうか。しっかりと復習をさせましょう。特に理社の復習はおすすめです。実力は主要三教科に出るのは事実ですが、学校の先生の評価は総合点で決まります。

実力テストの確認ポイント

試験の難易度が分からなくても、実力テストは実際の入試に近く作られていることが多いと思われます。よって私は実際の入試で必要な得点に近い値になっているかを見ています。上位高校ならば各教科80点以上が目安かな、とみています。それに満たない教科はテコ入れを考えていこうと思います。

現状分析

我が家の現状ですが、

  • 主要三教科のうち国語、数学が苦手
  • 社会、英語で点数稼ぎ

とかなり、やばい感じです。主要三教科の偏差値に合わせると….志望校には程遠い。どうにかしなければと思っています💦


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以上でした🍀

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